鎖国を唱えていた彼の行く末~英語コーチとしての原点~
こんばんは。英語コーチのインロードです。
英語コーチになる前は、ティーチング歴が長く、色々な生徒に出会ってきました。
出会った生徒でとても印象的な男の子がいました。
その男子生徒は野球部に所属していて、私の授業では「先生、英語は不要だから、俺は日本を鎖国にしてやる!」と言って、指名しても答えてくれませんでした。3年間ずっとです。
偶然担任をしていたので、3年間英語を教えることになったのですが、ずっとそんな感じですから、英語は分からないまま英語はできないまま卒業さ
せてしまったのです。
しかし。
卒業してから半年後。私の携帯電話に直接彼から電話がありました。
「先生。俺、会社の研修でアメリカに行かなければならなくなった。鎖国を唱えていたのに、困った。助けて!。」
ここから私のコーチングが始まりました。
最初に目標設定をして、どうなりたいのかを明確にして、何
をどうしたらその目標が達成できるのかを計画しました。
経験上絶対に短期集中が良いと分かっていたのと、毎日の進捗状況を把握するのはお互い働く身としては必要であると考え、現在のコーチングスタイルにかなり近いことをしていました。
お調子者だから、褒めたらその気になるタイプではありましたが、何せ英語はちんぷんかんぷんですから、すぐに「もうだめだぁ」と最初は口にしていました。
そんな時は、
「自分一人だけ、同期の中で英語が話せなかったらどう?」
と質問。
ぐいぐいいじめて、いじけモードにした後は、
さらに
「一方で、しっかりやり直し英語を勉強して、英語が話せるようになったらどう?」と具体的にイメージをさせて、学習につなげるようにしました。
こんなやり取りもありました。
「俺は英語ができないと思って今まで来たから、ここでそれを克服できたら自信につながるはずだ。」
私「英語ができないとは何をもってそう思うの?」
「定期テストで点数が取れなかった。」
私「その結果を招いた理由としては、何があった?」
「野球ばかりして授業を聞いてなかった。当てられても、答えられないから、鎖国を理由に逃げていた。」
私「ということは、勉強してなかったのが理由になるのかな。それは合ってる?」
「合ってる。」
私「勉強していないのだから、できないと思うのは早すぎるんじゃない?」
「言われてみたら、確かにそうだなぁ。」
人は漠然とできないと思い込むことがあるんですよね。
中学英語の復習から始めました。英語を話せるようになることを目標に掲げていたので、時々瞬間的に日本語を英語にできるかなどのトレーニングをしました。段々、簡単な英語が口をついて出るスピードが上がっていきました。中学程度の英語で、ある程度は日常的な英会話には十分対応できますから!
出発が迫っていたのも短期集中スタイルを取った理由ですが、期限があったことにより、まさに走り抜けたような時間でした。
鎖国を唱えていた彼が、、、見違えるように英語に対しての自信を
取り戻していきました。
毎日メールのやりとりをしながら、時々電話で直接話して、目標の見直しや、日々の学習内容の確認などをしました。信頼関係も深まり、また、現役時代に伝えた基礎的な英語を思い出しながら学習する姿を見るのは、時差はあれどちゃんと届いていることが確認できて、嬉しくもありました。
何より、人にはタイミングというのがあると教えてもらいました。もちろん、やる気になれば、誰でもいつでも英語を身に着ける
ことができることも!
自分が彼に提供していることがコーチングとも知らず、3カ月関わりました。
私のコーチングの原点は、鎖国を唱えていたある男子生徒の存在と共ににありました。
彼は立派に研修を終えて、私の結婚式でも生徒代表として、感謝の気持ちを述べてくれました(笑)。
「学生時代に英語を勉強しなかった僕なのに、困り果てた僕に、何も言わず(英語学習に)寄り添ってくれたことを忘れません。そして、僕にとっては今もなお最高の先生です。幸せになってください。」
本当に素晴らしいお仕事だと思っています。
今日もお読みくださり、ありがとうございます。
体験セッションのお問い合わせ、お申し込みは↓
inroad1923@gmail.com
お待ちしております。